髄膜腫と鑑別を要する悪性腫瘍
髄膜腫と鑑別を要する悪性腫瘍
悪性黒色腫
ふらつきがあるため行ったMRIで小脳の外側に腫瘍を認めました(右)。当初髄膜腫を疑 いましたが、1年前にCTを行っているためにもってきてもらいました。そこには腫瘍は全 く写っていません(左)。このような場合、進行の早い悪性腫瘍が疑われます。手術を行 ったところ、きわめて悪性度が高い悪性黒色腫でした。
孤立性線維腫
てんかん発作で発症し来院された患者さんです。若い男性のため、髄膜腫以外の腫瘍も念 頭においていました。手術で全摘出を行いましたところ、病理診断の結果は孤立性線維腫 solitary fibrous tumorでした。これまで、まれに髄膜腫と診断されて治療されていたことも ありました。最近遺伝子診断ができるようになり、確実に診断できるようになりました。
転移性脳腫瘍
CTは甲状腺がんの転移です。その他髄膜腫と鑑別を要するものに乳がんの転移があります。
まれではありますが、原発のがんの症状が出る前に、転移した腫瘍が見つかることがあります。